日本人の83%が気にしている口臭。口臭の原因と予防法は?

口臭の種類

口臭が気になる割合
わかもと製薬が実施したインターネット調査から、日本人の8割以上の人が口臭を気にしていることがわかりました。しかし一口に口臭といってもその原因となる口臭の種類はさまざまで、生理的口臭、飲食物、嗜好品による口臭といった一時的な口臭と、慢性的な口臭があります。慢性的な口臭の多くが病的口臭が原因なので、病的口臭に対する対策が重要です。

※口臭が気になる割合:自社インターネット調査2016年12月20代~50代男女 800名

1. 生理的口臭

生理的口臭の日動変動
生理的口臭は誰にでもあるもので、起床直後、空腹時、緊張時、疲労時等に唾液の分泌が減り、細菌が繁殖して口臭ガスを産生することによって起こります。
逆に、食事や歯みがき等で唾液の分泌が増え、細菌が減少すると弱まります。
女性の場合は、月経時、妊娠時、更年期等にホルモンの影響で生理的口臭が出やすくなることがあります。

2. 飲食物・嗜好品による口臭

飲食物・嗜好品による口臭
食道と胃の境界は飲食物が通過するとき以外は閉じられているため、基本的に胃の中のニオイがお口まで出てくることはありません。ニンニク、ニラ、ネギ等においの強い食品や、アルコールの摂取による口臭は、体内に吸収された口臭の原因物質が血液循環によって肺に運ばれ、呼気として吐き出されるもので、歯みがきをしてもにおうことがあります。この口臭は時間が経つとなくなります。
タバコもニコチン・タール等が歯や粘膜に沈着し、口臭の原因となります。

3. 病的口臭

舌苔
虫歯や歯周病、歯肉炎、口内炎などのお口の病気や、舌苔によってお口の中に悪玉菌が増殖すると、悪臭ガスを発生させてしまいます。特に歯周病菌は悪臭の強いガスを大量に産生するため、歯周病を患っている方は口臭を伴っている場合が多く、注意が必要です。お口の病気の他にも、鼻や喉、呼吸器疾患、肝臓病、糖尿病等の病気が原因で起こることもあります。この場合は、その病気の治療を行うことが重要です。

慢性的な病的口臭を予防するには?

口臭の原因のほとんどは、実は口内にあります。
口臭の原因物質となる臭気ガスは、口の中の細菌がはがれた粘膜上皮、細菌の死骸、食べかす等のタンパク質を細菌が分解する際に発生します。この悪臭物質を作り出しているのが主に悪玉菌です。
善玉菌・悪玉菌というと腸内細菌が有名ですが、口の中にも100億を超える細菌が棲んでおり、この口内細菌のバランスが悪玉菌に傾いてしまうと、悪玉菌がお口の中の食べかすや剥がれた粘膜上皮などのタンパク質を分解して悪臭物質を発生させてしまうのです。
お口のニオイの原因が悪玉菌によるものなら、悪玉菌を無くせばニオイが無くなるのではないかと思いますが、悪玉菌を完全になくすことは不可能です。そこで、善玉菌を増やすことで悪玉菌の働きを抑えるのが効果的なのです。
口臭予防のためには、お口の中の善玉菌を増やして口内環境を常に健康な状態に保つようにしましょう。